開館20周年記念特別展「甲州財閥展」 : 山梨県立博物館 -Yamanashi Prefectural Museum-

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インデックス>展示案内>開館20周年記念特別展「甲州財閥展」

展示案内
 
開館20周年記念特別展「甲州財閥展」のご案内
 

7人の甲州財閥

小林一三(国立国会図書館「近代日本人の肖像」より)、雨宮敬次郎(『仲買人雑誌』第2号より)、堀内良平(富士急行株式会社 提供)、早川徳次(個人蔵)、若尾逸平(当館蔵)、根津嘉一郎(『東京地下鉄道史』乾より)、小野金六(「富士身延鉄道株式会社全通記念」より)

 

「甲州財閥」とは、明治時代から昭和の戦前期にかけて、鉄道や電力などの分野を中心に活躍した実業家たちの総称です。彼らは、山梨の富と人々のつながりを基盤として、東京などの大都市を舞台にその勢力を拡大していきました。彼らの活躍はその事業の発展にとどまらず、当時の社会や文化、人々の生活にも大きな変化をもたらすものでした。本展では、彼らの「甲州財閥」と称されるほどの成長が、どのように成し遂げられたのかという問いを検証するとともに、「甲州財閥」が現在の私たちに残したものについて明らかにしてまいります。「甲州財閥」の遺産とその足跡から、いま私たちは何を学び得るのでしょうか。

 


■期間
 令和7年10月11日(土曜)から12月1日(月曜)まで
 (休館日:毎週火曜日)


■時間

午前9時から午後5時(入館は午後4時30分まで)

■観覧料

  通常料金 団体割引料金
(20名以上)
宿泊者割引
常設・企画展
共通券
一般 1000円 840円 1260円
大学生 500円 420円 590円

●高校生以下の方、県内在住の65歳以上の方、障害者の方(およびその介護をされる方)は無料です。
●宿泊者割引は、県内のホテルや旅館等に当日か前日に宿泊される方を対象とした割引料金です。
●無料、 割引料金の対象となる方はそれぞれ証明できるものをご提示ください。
●購入日から1年間何度でも観覧できる年間パスポートもございます。

■主催:山梨県立博物館、山梨日日新聞、山梨放送
■協力:株式会社ニップン、公益財団法人 阪急文化財団、東武鉄道株式会社、日本通運株式会社、
阪急電鉄株式会社、富士急行株式会社、山梨交通株式会社

■後援:朝日新聞甲府総局、NHK甲府放送局、エフエム甲府、エフエム富士、産経新聞甲府支局、
テレビ朝日甲府支局、テレビ山梨、毎日新聞甲府支局、山梨新報社、山梨中央銀行、読売新聞甲府支局
■協賛:日本ネットワークサービス
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■展示の構成(主な資料は順次更新していきます。)
【はじめに】

【第1章】甲州の民(みん)の力が切り開く近代
(象徴することば)
「僕たちは士族なぞちつとも偉いとは思はなかつたよ」小林一三(小林一三『私の行き方』(1935)より)

甲州財閥の人々の卓越した行動力や発想の源泉はどこにあるのでしょう。
そのひとつは、山梨には大名がいない期間が長く、さまざまなことを民間の力で解決してきた伝統と文化があったからではないでしょうか。阪急・宝塚を築いた小林一三(韮崎市出身)は、自分たちの力で実現することの大事さをたびたび発言し、体現した存在でもありました。

(主な資料)
・神名川横浜新開港図(当館蔵)(右写真)
・甲州屋関係資料(当館蔵)
・『過去六十年事蹟』(初版本)(個人蔵)
神名川横浜新開港図(当館蔵)
 

【第2章】功成り名を遂げる 甲州財閥の群像
(象徴することば)
「事業は政治よりも生命がある」雨宮敬次郎(根津翁伝記編纂会『根津翁伝』(1961)より)

甲州財閥が生きた「近代」と呼ばれた時代は、産業や交通の発展という「近代化」の先に、個人はもとより、地域も国家も豊かになれると考えられていた時代でもありました。雨宮敬次郎(甲州市出身)は誰よりも「近代」を意識した人物であり、民間ではいち早く製鉄や製粉業に携わり、地方の交通改善にも努めました。時代の求める「公益」を、甲州財閥の人々はどのような視点で捉えたのでしょう。

(主な資料)
・若尾逸平一代図屏風(南アルプス市立美術館蔵)(右写真)
・「華甲祝賀書画帖」(軽井沢町歴史民俗資料館蔵)
・『風俗画報』第354号(復刻版)(個人蔵)
・初代根津嘉一郎社長訓示(東武博物館蔵)
・青バス(東京乗合自動車・遊覧自動車)関係資料(個人蔵)
若尾逸平一代図屏風(南アルプス市立美術館蔵)
 

【第3章】近代文化史上に輝く遺産
(象徴することば)
「国家の繁栄は育英の道に淵源する」根津嘉一郎(根津翁伝記編纂会『根津翁伝』(1961)より)

山梨には「根津ピアノ」と呼ばれる根津嘉一郎(山梨市出身)が全学校に寄贈したピアノがありました。根津は旧制武蔵高等学校の設立や、初代山梨県立図書館の寄贈など、文化・教育の分野にも大きな足跡をのこしました。甲州財閥の人々は、芸術・文化や人づくりにもさまざまな功績をのこしており、自身も文化の担い手として活躍しました。

(主な資料)
・根津ピアノ(甲府市藤村記念館蔵)(右写真)
・若尾逸平使用の碁盤(当館蔵)
・根津嘉一郎翁の像(山梨県立図書館蔵)
根津ピアノ(甲府市藤村記念館蔵)
 

【第4章】公益とその先へ 甲州財閥の業績
(象徴することば)
「必要なことはいつか必ず実現する」早川徳次(東京地下鉄道株式会社『東京地下鉄道史 乾』(1934)より)

「地下鉄の父」早川徳次(笛吹市出身)は、日本初の地下鉄を実現させましたが、地盤の弱い東京での実現は困難視され、関東大震災の発生など多難のなかの大事業でした。それでも早川は、地上の交通が限界の東京において、地下鉄は絶対に必要なのだと確かな見通しと強い意志をもち、その実現を果たしました。彼らの取り組みには、多くの人々の豊かさや利便性といった「公益」につなげる、という意志が原動力にもなっていました。

(主な資料)
・豆州熱海全図 皇国第一等之温泉(個人蔵)(右写真)
・東洋唯一東京地下鉄道絵はがき(個人蔵)
・水力電気事業実況(個人蔵)
豆州熱海全図 皇国第一等之温泉(個人蔵)
 

【第5章】山梨にのこる甲州財閥の足跡
(象徴することば)
「山中なればこそ鉄道の機関にて時間と距離の便宜を図る必要ある」若尾逸平(藤田日東『実験立身策』(1909)より)

まわりが山に囲まれた山梨だからこそ、鉄道によって交通の利便性を上げる必要があり、その効果も絶大なのだと語った若尾逸平(南アルプス市出身)は、中央線の実現に尽力した人物でもあります。甲州財閥は、郷土山梨にも多くの貢献を果たし、その成果は現在の山梨の社会や文化の礎になっています。

(主な資料)
・「中央東線鉄道線路概況」(当館蔵)(右写真)
・「山梨鉄道起業意見書」(当館蔵)
・若尾公園絵葉書(個人蔵)
「中央東線鉄道線路概況」(当館蔵)
 
【おわりに】
 
■関連イベント ※いずれも事前申し込み不要

・記念講演会「甲州財閥―鉄道事業を中心に―」
 日時:令和7年10月19日(日曜) 13時30分〜15時
 会場:生涯学習室
 講師:齋藤康彦氏(山梨大学名誉教授)

・記念講演会「山梨の鉄道人たち」
 日時:令和7年11月2日(日曜) 13時30分〜15時
 会場:生涯学習室
 講師:江宮隆之氏(作家)

・かいじあむ講座「ちょっとくわしい甲州財閥展」
 日時:令和7年11月24日(月曜・振替休日) 13時30分〜15時30分
 会場:生涯学習室
 講師:小畑茂雄(当館学芸員)

・根津ピアノコンサート
 日時:令和7年11月30日(日曜)11時〜12時
 会場:企画展ロビー
 演奏:遠藤結惟さん(第26回ショパン国際ピアノコンクールin AsiaコンチェルトAA部門 銀賞受賞)

・ギャラリートーク
 日時:令和7年10月11日(土曜)、15日(水曜)、11月8日(土曜)、16日(日曜)、30日(日曜)
     いずれも15時から1時間程度
 会場:企画展示室
 ※事前に特別展の観覧券をお求めください。

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